無痛=愛情が湧かない?
令和の今、ずいぶん無痛分娩が定着してきましたが、それでも偏見があります。
私自身は無痛分娩は愛情が湧かない説があることを全く知らず、何の偏見もなかったので、義理の妹に本当に普通に「無痛分娩にするんだ~」と話しました。
その途端、「えっ…?無痛?痛みあってこその愛情じゃないの?」と怪訝な顔をされて、何を言われているのか一瞬理解できませんでした。
もちろんですが、10ヶ月も自分で制御不能な辛い期間があるのに、産むときの痛み云々で愛情が薄れるはずはありません。
しかし、「みんな我慢できる痛みでしょ?」と、無痛=甘えのように言われてしまいました。
ここで補足しておきますと、義理の妹は未婚で未出産です。
まだまだ理解されない無痛分娩
私の友人は、夫に無痛分娩をしたいと伝えたところ却下されたそうです。
その理由もやはり「みんなが耐えている痛みだから」。
先ほどの義理の妹も、友人の夫も、2人とも産む予定がない、産んだこともないのに批判だけをしていました。
出産の痛みは本当に人それぞれ。
するっと産む人もいれば、産道が破れて激痛で数日身動きが取れなくなるような人もいます。(私の入院中にお会いした方はそうでした。本当に辛そうでした…。)
自分しか分からない怖さ、痛み。
本来ならせめてパートナーにだけは認めてほしいところですね。
しかしわざわざ義理の家族に(なんなら実家にも)言う必要はないことを学びました。
出産前にお互い嫌な思いをしたくないですもんね…。
絶望的な痛みで途中から無痛分娩にする人も
「陣痛に耐えられなかった話」
自然分娩、無痛分娩で迷っている方へ少しでも参考になれば…といってもフォロワさん少ないし役に立たないかもだけど( .. ) pic.twitter.com/yvquZmxQBM— まめきち (@mamekichi0625) 2018年9月21日
痛みに耐えてこその母親、ではありません。
無痛分娩にしたって充分痛いです。
妊娠期間も長いし、出産後も待ったなしで3時間おきの授乳という過酷な育児が始まります。
愛情を育てるには充分すぎる環境が母親にはありますので、無痛分娩=愛情が湧かない、甘え論はそろそろ終わりを迎えて欲しいですね。
じゃあお前らは麻酔なしで指を切断して下さい
熊本の慈恵病院での無痛分娩の説明会にて、先生のお話のなかで出産の痛みは指の切断と同等だという説があると聞きました。
痛みがなければ愛情が湧かない、という説を唱える人にはぜひとも麻酔なしで指を切断していただきたい。
痛みがなければ指の大切さ、分からないんじゃないですか?
と言ってやりたいです。
スマホなんかなくても人とのコミュニケーションは取れる。
だけど、みんな使います。
車なんかなくても、歩けば目的地には着ける。
だけど、みんな乗ります。
なぜかって、あると便利だからです。
でも、スマホを持ちたくない人もいるし、車を使わない人もいます。人それぞれです。
便利なものは使おう。使わないという選択ももちろんアリで。
何も後ろめたいことはありません。痛みに耐えたい、できれば楽に産みたい、それは産む人の自由なのです。
産まない人にどうこう言う権利はありません。
どうか、謎の説に惑わされませんように。